


「微炭酸」エッセイストと味わう、甘く弾ける思い出のサイダー
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著者は2019年よりコンテンツプラットフォーム『note』での活動を開始したライター、みくりや佐代子。本作は、その中でも恋愛にまつわるエッセイを著者自身が選定し、大幅な加筆修正を行った上で一冊の本に取り纏めたもの。
広島で生まれ育った筆者が学生時代の色鮮やかな日々を送る中で出会うのは、交際中の彼女の家に居候する先輩や同じ大学へ進学した同級生、バイト先のスナックで出会った美人な先輩や筆者の元へ足繁く通う指名客。学生生活の延長で出産を経験し、周囲に比べて一足早く「母」になった筆者が急ぎ足で恋の糸を手繰った記憶の断片が書き留められている。
「恋愛上級者」なんて言葉がある。けれど、本当に今必要なのはそのスキルを競い合うことではなくて、数種類ものそれをテーブルに並べ、一つひとつ手に取りながらひっそりと思い出を味わうことなのかもしれない。
▼収録内容
はじめに
春
・他人に合鍵を貰って他人の家に住んだ日々
・人助けみたいな愛で
・堂々と友達と呼べなかった幼さと不器用さ
夏
・男友達という罪について
・君とは音楽でしか分かり合えない
・恋や愛に似たまがいもののかけら
・あの子は「かわいい」をむしゃむしゃ食べる
秋
・イルビゾンテのキーケース
・あの夜のスーパーの駐車場だとか
・要らない記憶は夜の電車にわざと置き忘れる
冬
・コーヒーを教えてくれたひと
・スネ夫はいつも寂しい
・腐敗した昨日に置いてきた健気で無垢な私を
・AB型の君と2月の初詣
そして、春
・恋の芽は暮らしに形を変えて
おわりに
あとがき
▼仕様
サイズ:A5
ページ数:167
色:フルカラー
▼みくりや佐代子執筆のmusit記事はこちら
https://musit.net/staff/mikuri0701