


アイドル批評誌『かいわい』、2021年発刊の第2弾。「オタクたちの物語はいつも」と題された今号では、アイドルをアイドルとして存在たらしめる「オタク」にフォーカス。様々なアイドルオタクへのインタビューを大々的に収録し、オタク自身の人生や思い出話を通して、アイドル・シーンを形成する“界隈”のアーカイヴを残そうと試みる。狭義のアイドル史、もっと言えば広義での音楽史が持つ「自分語り」の側面を色濃く打ち出した一冊だ。
そして、こういったアーカイヴの共有は今後も積極的に行われていくべきだと感じる。語ることで残したい。
▼寄稿者/収録内容(公式より引用)
・「アイドルオタクヒストリーアーカイヴ」
アイドル文化において欠かせない"オタク"たちへのインタビュー集。アイドルと出会うまで、そして出会ってからの人生について、界隈や立場を異にした11名の声が集められています。
・渡邉千尋「ふたつにはなれないaespa??「あいだ」としてのKWANGYA」
K-POPシーンで最も注目を集めている新人グループのひとつaespaと、その活動コンセプトに含まれる"KWNGYA(荒野)"のあり方を精神医学者木村敏の議論を用いて分析し、アイドルに「関係すること」の倫理を論じています。
◇渡邉千尋 (@Chiphilosophy)
・どうじんしかいわい
「界隈」をゆるめてほぐすことをコンセプトにしている『かいわい』は、アイドル文化のみならず同人誌文化でもそれを試みます。人文学と批評を扱う『アレ』とストリップを考える『イルミナ』についての紹介コラムを掲載。
◇アレ (@club_are)
◇イルミナ (@illumina_stzine)
・タナカハルカ「地下アイドルオタクは生きるために叫ぶ──あぶれ者解放の手引きとしての現場」
編集部員タナカハルカの論考。アイドル文化の代表的な文化でもあるコールこと"MIX"に依拠しながら、現場がいかにして社会から逸脱した者たちを支えているかを描き出します。タナカ自身の現場経験にまつわるエピソードも読みどころです。
・「奇書が読みたいアライさんの奇書P!」
前号に続いてカリスマ書店員「奇書が読みたいアライさん(@SF70687131 )」が妄想する、妖しげにして透明な、唯一無二のアイドルユニットのコンセプトが披瀝されます。アイドル×幻想の出会いをお見逃しなく。
・よんとんトマチン(漫画)
ラストを飾るのは前号に続いて漫画作品。コロナ禍でアイドルをどう推すべきか...「謎の勢いがすごい」と話題のノベルゲーム『ふりかけ☆スペイシー』のリリースを控えるよんとんトマチン(@4t_tomatine)が送る、黒い"推し武道"。
▼仕様
サイズ:A5
ページ数:約113(本文)
色:表紙カラー/その他モノクロ
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