


アイドル批評誌『かいわい』2022年発刊の第3弾は、横浜市民ギャラリーあざみ野にて2022年3月24日~4月3日にかけて開催された美術展「アイドライゼーション・ポイント」を特集。本誌編集部が同展示に出品した冊子に収録されていた論考「アイドルはアートである」「アイドルは生き物である」や、展示作品の紹介/考察、展示作家のヒストリー、座談会などを収録している。「ちょっとアイドライゼーションしてみよっか?」──これはアイドル現場特有のコミュニケーションを普段の生活に適用させようとする試みだ。
▼寄稿者/収録内容(公式より引用)
【プロフィール】
美術展「アイドライゼーション・ポイント」参加作家の全プロフィールです。略歴と共に、それぞれにとっての「アイドル」について短くコメントしています。
【展評】
編集部員の古川による「アイドライゼーション・ポイント」の記録。会場動線に沿って、各作品の紹介と考察を行います。展示作品の写真と合わせ、貴重なドキュメントとなっています。
※こちらの記事におきまして以下の記載が欠けておりました。加藤広太氏と読者の皆様にお詫び申し上げます。
[撮影:加藤広太]
【座談会】
『かいわい』は展示に際してアイドルのCDと交換できるテキストを出品しました。座談会の話題はそのCDを巡る印象や展示の振り返り、ジェンダーの問題にまで及びます。やや(かなり?)ざっくばらんに語らう編集部の放談をお楽しみください。
【論考1】
出品テキストに掲載された、古川智彬による「アイドルはアートである」の再録。アートとアイドルの境界が溶けていって両者の見分けがつかなくなるような理路によって、互いの価値基準の更新を図る論考です。
【論考2】
出品テキストに掲載された、古村雪による「アイドルは生き物である」の再録。大量の固有名詞や哲学概念に刺激されつつ、アイドル文化に潜在する多様性や倫理のあり方を問い直す意欲的論考です。「アイドライゼーション・ポイント」の根幹となる思想がここにあります。
【論考3】
編集部員の結城敬介による論考「終わりなき「終わり」を巡る私たち」は、アイドルが活動を続けるうちに意識せざるを得ない「終わり」をファンがどのように受け取ることができるのかについて、日韓3組のアイドルグループを取り上げつつその可能性を目指して考えています。
【インタビュー】
vol.2よりスタートしたインタビュー企画「アイドルヒストリーアーカイブ」の展示作家編。岡田未知・ユゥキユキ・横田紗礼お三方の"オタクヒストリー"を伺っています。個人史的関心はもとより、作品理解の補助線にもなり得る興味深い視点がそれぞれ現れているのもお見逃しなく。
▼仕様
サイズ:A5
ページ数:91(本文)
色:表紙カラー/その他モノクロ