



アイドル批評誌『かいわい』2022年11月に発刊された第4弾は、「リイントロダクション=再入門」というタイトル通り、vol.1~vol.3までの『かいわい』を第1期として新たなステップへと進みつつ、アイドル文化について再考する1冊。アイドル文化を「楽曲」「現場」「推し」の3つに腑分けし、論考や座談会、さらにはアイドルオタクへの聞き取りなどを通して捉え直す。
▼収録内容(公式より引用)
◾️座談会
「アイドル文化とは何か」と題し、編集部3名で座談会を行いました。Part.1では、第1期『かいわい』の内容を総括し、Part.2では、「楽曲・現場・推し」をキーワードにアイドル文化について改めて語り合いました。昨今のアイドル論に対する批判的言及も行っています。
◾️反動の楽曲派超入門 パロディ編
編集部タナカハルカによる文章。「地下アイドル界隈」でよく使われる「楽曲派」という言葉のルーツを確認しながら、「楽曲派」の可能性をパロディというあり方に見出します。「楽曲派アイドル」のプレイリスト付きです。
◾️アイドル文化のアンビバレンス
踊り子の宇佐美なつさん、現代美術作家の岡田未知さん、アイドルグループ「くぴぽ」のプロデューサー兼メンバーの服部真希さんにご寄稿いただきました。アイドルをめぐる「割り切れなさ」や「引き裂かれ」が、それぞれの視点から描き出されています。 またこのテーマに関連して、BTSのメンバー同士の「ケア」と「ケアレスネス=構わなさ」に着目した編集部の結城敬介によるエッセイ「ケアレスネスの向こう岸」と、昨今のアイドル論の盲点にめがけて書かれた古川智彬による「アイドル現場から暴投される言葉たち」も収録しています。
◾️アイドルオタクヒストリーアーカイヴ
第1期から引き続いて、アイドルオタクたちへの聞き取りを行い、その記録を3本収録しました。地下アイドル、地上アイドル、K-POP。様々な「現場」の「コク」とそれをめぐる個々人の歴史や気持ちの揺れ動きについての貴重な記録になっています。
◾️寄稿
寄稿募集に応じてくださった2名の文章を掲載。冷凍さんの「アイドル・団地・千の窓」は、アイドルと団地の共通点をたどるアイドル≒団地の観光案内。私はこーへさんの「アイドルとは現代の妖怪・怪異のことである」は、アイドル=妖怪・怪異を取り巻く力学に迫ります。
▼仕様
サイズ:A5
ページ数:114(本文)
色:表紙カラー/その他モノクロ