

『幻色のぞき窓』から11年、再び、蠱惑的な世界へーー
創作の原点(ルーツ)を辿るエッセイ&作品集。幼少期からの記憶が今明らかに。圧倒的な緻密さを誇る官能的な美少年・美少女作品と、ウェブ連載で書きためたエッセイをてがかりに、幻惑作品の源泉に迫る。
海辺の厳しい日差しから逃れるように鎌倉山ノ内の谷戸に移って十年、相変わらず社会から逃避するように妄想世界の中で絵を描いている。描く作業に没頭すると次第に意識は絵の内容から離れ、遠い記憶に飛んでその断片的イメージを追うように集め楽しむようになる。そのイメージを少しずつ言葉に変えてつなぎ留め、たわいない言葉の庭を作った。庭作りのペースは呆れるほどに鈍重で当初から廃園めいた雰囲気を醸していたが、果たして山羊の庭同様、訪れる者はいるのだろうか。(本書「あとがき」より抜粋)
判型 : A5判 上製
頁数 : 160頁
発刊 : 2021年5月21日
発刊:芸術新聞社
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