

郊外の貧困、移民、宗教、暴動、テロ、#MeToo…。世界中で関心が高まっている、「声をあげる」ことの重要さ。ラップをとおして世界を知ろう。
【目次】
はじめに
序章 30年が過ぎて……
アメリカを忘れる
第1章 「暴動」のあとさき
113 地元の仲間/ディアムス ある女性ラッパーの変遷/ブーバ アルゴの創造者/ホーカス・ポーカス ジャズ・ラップの雄/イディールとリム・カ アルジェリアの風/
Mafia K-1 Fry ヒップホップ・コレクティヴ/ラ・コシオンとTTC 一発屋たち/アブダル・マリクとメディーヌ 9.11と宗教とラップ
第2章 サルコジに抗して
サルコジ登場/ケリー・ジャムス ヤバい兄貴/HK・エ・レ・サルタンバンク ストリートの匂い/オレルサン 「オレルさん」/ロセ 「一人」であり「複数」/カゼー 猛獣の棲むバンリュー/ユースーファ ネグリチュードのラッパー/ゼフュ サッカー少年の未来/クリュブ・デ・ルーザーとバロジ/ヤナマール運動 フランス語圏のラップ
第3章 シャルリ・エブド襲撃事件
事件の余波/グラン・コール・マラッド 移動の自由/アブダル・マリク 新しい「普遍」へ
第4章 アダマのために正義を
アダマ・トラオレの死/『キングコング・セオリー』と#MeToo/アンジェル「あなたの何かを晒せ」/シラとラ・ピエタ フェミニストとして/アヤ・ナカムラ 愛を歌うラッパー
第5章 移民たち
ビッグフロ&オリ いつかまた/ギムス もっとも成功したラッパー/ガエル・ファイユ 小さな国で/ネクフ さまよう魂たち
第6章 ラーメン、マンガ、ネイション
スズヤ 「きみ」と「ぼく」の世界/いま、ここにあるネイション
あとがき
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著者プロフィール
陣野 俊史(著)
1961年長崎県長崎市生まれ。文芸批評家、作家、フランス語圏文学研究者。立教大学大学院特任教授。主な著書に『じゃがたら』『渋さ知らズ』『フランス暴動 移民法とラップ・フランセ』『泥海』『ザ・ブルーハーツ ドブネズミの伝説』(いずれも河出書房新社)、『フットボール都市論 スタジアムの文化闘争』(青土社)、『サッカーと人種差別』(文春新書)などがある。
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出版 アプレミディ(Après-midi ,Inc)
ページ数 368
判型 四六判